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 深見友紀子のワーキング・ノートブック(2009~2014)は、2015年3月をもって終了しました。次は、ワーカホリックの私が隙間の時間で取り入れている、オーガニックフード、ヨガ、アンチエイジング医療、化粧品、アクセサリーなどに関する情報をお届けする新しいブログを計画中です。

科研費、玉砕

 2013年4月4日

 一年間の研究休暇が終わり、大学に復帰。久々にフレッシュな気持ちの春を迎えました。
 しかし、出鼻をくじかれる厳しい現実が私を待っていたのです。
 昨年10月に申請した科学研究費が不採択( ̄▽ ̄;)!!。初めての基盤研究Bと挑戦的萌芽研究へのダブル挑戦はあえなく落選という結果に。

 内定交付の4月1日から2日にかけて、「採択された」「まだ事務から連絡が来ない・・」、といった研究者たちによるネットへの書き込みが見られました。

 たとえばこれ↓↓
http://shimasoku.com/kakolog/read/rikei/1350047410/

 時間のムダとわかっているのについつい眺めてしまいました。書き込んでいる人はおそらく若い研究者だと思いますが、なんだかイジイジいますよね。でも、「人間観察」としては面白いです。


ソウル出張~その2

 2013年3月16日

 その1では美容の話ばかり書いたが、今回の視察で最も有意義だったのは、堀田龍也さんとたくさん議論が出来たことだった。

 堀田さんと私は、1996年4月、富山大学教育学部に採用された「花の同期」である。

 1986年、東京都公立中学校・産休代替教諭(数学)からキャリアを積み、今では日本の教育界で最も活躍する一人。彼の凄いところは、働きながら修士号と博士号を取得している点で、これから頑張ろうという若い世代の人たちにはとても参考になると思う。

 堀田龍也さんの職歴  
 http://horilab.info/career/employment.php

 互いに富山大学から移動して10年間、ほとんど交流は無かったが、今回、ソウルでは一杯刺激をもらった。
 レベルが半端じゃない。
 私はこの視察のとき、帰国したらすぐに提出しなければならない原稿を1本抱えていた。堀田さんは、締切が過ぎてしまった原稿が5本あると言った(笑)。

 私は1年間で飛行機に乗る回数はせいぜい10回ちょっと。堀田さんは80回!ANAのダイヤモンド会員である。

 同伴者1名もおこぼれにあずかれることになり、金浦空港では初めてスカイラウンジに入れたし、トランクにはファーストクラス(乗ったのはエコノミーだけど)のタグが付けられ、羽田では“ベルトコンベアー”からではなく、カウンターから早々と出てきた。

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10年以上使い倒したボロボロのトランクにFirst Classのタグが・・。
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 周りのレベルが低いと安心する人が多いらしいが、私は周りのレベルが低いと不安になり、そこから逃げたくなる。レベルが高いと劣等感にさいなまれる人が多いらしいが、私はパワーをもらえ、ずっとそこに居たいと思う。

 この視察、去年の春だったら良かったなぁ。一年の研究休暇の最終局面になり、カンフル剤を打たれた感じだ。
 
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YumKwang高等学校の音楽専科の先生と
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ソウル出張~その1

 2013年3月14日

 3月6日~8日、科研費補助金基盤研究C 「音楽科の学力を育成するためのデジタル教科書の在り方」の現地調査でソウルに行った。

 研究代表の坂本暁美さん(四天王寺大学)が関空から、堀田龍也さん(玉川大学)と私が羽田から出発して、金浦空港で合流。ソフトウェア会社の社長(男性)さんと通訳(女性)の方に、文字通り「空港」から「空港」まで3日間同行していただき、今までで最も楽ちんな海外旅行となった。

 3日間の内容は堀田さんがすでにアップしている。

 3月6日の様子
 http://horitan.cocolog-nifty.com/nime/2013/03/post.html

 3月7日の様子
 http://horitan.cocolog-nifty.com/nime/2013/03/post-1.html

 3月8日の様子
 http://horitan.cocolog-nifty.com/nime/2013/03/post-2.html

 7日の夕方、堀田さんがホテルで原稿書きをしている間、私と坂本さんは、日本から多くの芸能人が訪れるという有名エステ店で、マッコリエステを受けた。朝7時40分にホテルを出発して中学校を訪問したのだから、この程度はご褒美!

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 リフトアップのパックが乾いてくると、顔にガムテープを貼り、無理やり顔の皮膚を上げているような感じで、ちょっと痛かった。
 その効果は・・、受けた後しばらくはいつもより綺麗だったと思う・・。

 通訳のキミさんはとてもおしゃれな美しい女性で、日本のドラッグストアなどでは売っていないパックやオイルを紹介してくれた。とにかく彼女の勧めるものはすべて購入した。

 その一つが[ETUDE HOUSE] エニーオイル 21 (Any Oil 21)

 キミさんは日本の大学を出ている。韓国に戻って10年ほど経つらしいが、完璧な日本語を話す。3日間で「あれっ」と思ったのは、「デパ地下」のことを「地下デパ」と言ったのと、「美魔女」という単語を知らなかったことだけ。

 彼女と私と坂本さんは夜遅くまで女の生き方について話し込んだ。
 出張に来て、こんなに楽しかったのは初めて。


 でも、ちゃんと仕事もしたよ。

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 GaeWon中学校の校長、副校長と
 左から副校長、校長、堀田さん、私、坂本さん
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 GaeWon中学校の音楽専科先生
 ▲それぞれクリックすると拡大します▼


グッドデザイン賞って?

グッドデザイン賞 島崎義治 明治学院大学13号館


 2013年3月2日

 多くの人がグッドデザイン賞って凄い賞だと思っている。
 昨年10月、東京音楽大学100周年記念本館(久米設計)で日本音楽教育学会が開かれた時も、「グッドデザイン賞をとった建物らしいですよ」とAさんが言っていたし、デザインの斬新さゆえに不便なスロープを歩き、やっとエレベータにたどり着いた時、「この建物はグッドデザイン賞とかなんですかねぇ」とSさんがコメントしていた。

 しかし、実際のグッドデザイン賞は、3132件の応募のうち、受賞件数1108件 (2012年)。約3件に1件がもらえる賞である。しかも、第一審査料10,000円、第二審査料60,000円、受賞発表展基本出展料120,000円、年鑑掲載料30,000円がかかる。それだけでは商品にGマークを使用することができず、Gマークを使用するにはさらに最低でも200,000円かかる。

 http://archive.g-mark.org/gda2012/entryinfo/2012/oubo_4.html

 そのため、ネット上では、
 モンドセレクション程度だ、
 集金したお金が天下り団体に流れている、
 グッドデザイン賞はお金で買える、
 といった感想や批判が見られる。

 詳しくは、「グッドデザイン賞 実態」で検索してください。

 でも、3倍だからといって即お金で買えるとはならないだろう。有象無象が集まる場合もあれば、精鋭が集る場合もある。精鋭が集まった3倍は厳しい闘いだ。費用が高いといっても、企業にとっては全く大したことはない、“はした金”である。

 問題なのは、応募者が次々にお金を納めなければならず、3件に1件が受賞するのに、「賞」なのだろうかという点。普通なら、ファイナルに近づくにつれて費用はかからなくなるはず。
 もう一つの問題は、多くの人が副賞・100万円ぐらいはもらえる賞であると思い込んでいるという点である。

 イメージと実態とのギャップ。

 たとえば音大などもそうだろう。
 数年前、関西圏にある私立音大の声楽科の受験が話題になったとき、「とにかく歌を歌えば受かる」と友人が言っていた。比較的名の知れた大学なので、その時はにわかに信じられなかったが、最近では、東京の主要私立音大にもすでに「全入」あるいは「ほぼ全入」の専攻があると聞く。

 一般の人たちは、こんな事態になっていること、知らないだろうなぁ。

 受賞者(受賞団体)が「グッドデザイン賞を受賞しました! 」とオフィシャルページやブログなどに書き込む時、間違っても、「これだけお金がかかりました」とか「3件に1件が受かるんですよ」と書かないだろう。

 「良いところだけを見せる」×1000の威力。

 しかし、見方を変えれば、×1000だから、あちこちで「グッドデザイン賞を受賞しました! 」が起こっていて、“やけに多そうだ・・”と感づくはずなのだが・・。

 東京音楽大学100周年記念本館は他にも幾つか賞をとっているのに、なんか勿体無いような気がする。

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無印良品も愛想? 企業にとって魅力なきグッドデザイン賞によると、今年度、無印良品から7件の応募があり、そのうちの1件『トイレットペーパー型消臭器』が第一次審査で落ちたのに、その商品が国際的なデザインコンクール「iFプロダクトデザイン賞」を受賞したという。


前年比○○%増

 2013年2月20日
 
 研究休暇をもらい、ずっと東京にいることができるようになった去年4月、ミュージック・ラボに関してある目標をたてました。(もちろん研究や勉強はしていますよ。でも、平日に東京にいることができるのは、17年ぶり。)

 【目標】この1年で生徒数を15人増やす。

 部活動等で忙しくなる中学生たちを月1回、月2回のレッスンで引き止め、
 幼い子どもたちの新入会を促し、
 少し努力してみました。

 投資はチラシだけ。

ファイル 250-1.pdf

 期限まであと1カ月となった現在、目標まで後4人です。
 ピアノとドラムの両方のレッスンを受けている生徒1名を「2名」とカウントしたり、ワークショップに来る単発の生徒をカウントするといった「水増し」はしていないですよ。
 純粋にピアノを習っている生徒の数字です。
 目標まで後4人だけど、3月は転勤・転校の季節なので、さらに目標から遠ざかる危険性もあり。

 少し努力して感じたことがあります。
 努力も大事だけど、生徒数の拡大に最も効果があるのは、

 ミュージック・ラボの生徒が学校の行事でピアノを弾いてくれること、
 子どものパパやママの「宣伝力」、
 そしてイベント(発表会)です。

 学校の行事で上手にピアノ伴奏をする子どもを見たママたちが、「あの子、どこで習っているの?」「ミュージック・ラボというところよ」と噂してくれるのが一番。
 次に、伴奏をした生徒のパパやママが「深見先生、カリスマ教師よ」なんて宣伝してくれること。ネット時代になっても、リアルな口コミの威力は凄いのです。

 リアルといえば、発表会などのイベントの後にも、必ず問い合わせがあります。
 ミュージック・ラボの発表会はカジュアルな雰囲気で、電子ドラムあり、シンセあり、鍵盤ハーモニカあり、コントあり。子どもたちも自由で、集合写真も不揃い。大人も子どもも平等。

 だから、気に入った人は「門を叩く」。“これはピアノ教室じゃない”と思う人は素通り。0か100かです。

 0か100かって、いいですよ。わかりやすくて、こちらも楽。

 大学に長くいると、何をどう頑張ったところで給料に反映されることはほとんどないので、たまには「商店主」のマインドに浸るのは大事だなぁと思います。


立ち食い寿司屋でもヨガのポーズ

 2013年2月15日

 京都の友人が東京に転勤になり、久しぶりにご飯を食べようということになって、日本橋のCOREDOから30秒の立ち食い寿司店「にぎにぎ一本館」へ行きました。

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 なぜ久しぶりに会うのに立ち食い屋へ?→ それほど親しい間柄だということです。
 話に夢中になり、立ち食いなのに2時間も店内にいました。

 私のヨガの先生は、バスの中でも、「木のポーズ」をしています。
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 私の“アンチエイジング主治医”は、都内の乗り物では絶対に座らないそうです。

 というわけで、私も立ち食い寿司店で、足だけ「木のポーズ」をしながら、寿司を食べました。

 野菜は沢庵の燻製しかありませんでしたが(笑)、たまには寿司もいいものです。
 
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我が家の収容人数、変更

2013年2月12日

 昨日、我が家で勉強会&意見交換会&とホームパーティを開きました。

 1年に1度、多くて2度、大勢の生徒とその家族を呼んで、ライヴを開いているときの様子はご覧の通り。

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 勝手にキャパ(収容人数)50名と言っているのですが、あらためて大人の方に一般的なおもてなしをするとなると、我が家のキャパ(収容人数)は15名であることがわかりました。

 この集まりが企画されたのは半月前。急な話で来れない人も多くいたので、次回はどこで開くかを思案しなければなりませんね。
 今回の勉強会&意見交換会の内容は、参加者の1人がウェブページとしてまとめる予定です。

 夜も更け、最後まで残ってくださった方々と記念撮影。


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 非社交的な私の社交的な1日でした。


楽譜はこのまま紙媒体でよいのか

2013年2月7日

 11月17日に発売になった「この一冊でわかるピアノ実技と楽典 増補版」が発売2か月ちょっとで増刷になりました。私が関わった本の中ではうれしいことに“最短記録”です!

 自分で言うと、少し品がないですが、なかなか良い内容で、幾つかの点で他書より優れていると思います。

 でも、この本が確実に売れるのは、テキストとして使用してくれる大学が多いから、それと、¥1,890なので保育者志望者にも手が出しやすいから。

 この本と比べると、「子どもの歌弾き歌いベスト50 注釈付き」の売れ行きは芳しくありません。

 ¥2,730と高いから。

 それと、ネット上で横並びになったときに、「注釈付き」という部分が消費者にはわからず、他の商品との差別化を図れないから。

 そして、実際に楽器店の楽譜コーナーに行っても、一冊も置いていないことが多いので、人の目に届かないから。

 紙媒体と並行して、電子化して一曲ずつシート販売してほしい。

 私のそんな思いがきっかけとなって、2/11に我が家で勉強会&パーティを開くことになりました。書き手の人、楽譜出版関係の人、演奏家、ウェブ制作の人などが集まります。


ピアノと学力との関係

2013年2月4日

 年長の頃からミュージック・ラボに通っている小学校6年生のNくんが名門W中学に合格しました。

 「ピアノを通じ、技術だけでなく度胸も学んでいたのだと、改めて思った」とパパからメールがありました。

 中学受験の塾通いが始まると、捨てられる傾向にあるお稽古事「ピアノ」。一方で、そうした名門中・高校には、幼い頃からピアノをずっと続けていて、凄く弾ける子たちが一杯います。

 でも、ピアノが上手な子は勉強ができる。
 それはウソです。

 私の元生徒で、全然上手じゃなかった男の子は、単身アメリカに行き、スタンフォード大学を出て、医師になりました。
 後から始めた同い年の友だちに次々追い抜かれてしまった女の子は、慶応のSFC3年生。

 ピアノと学力との関係~なかなか解けないですねぇ。


「受験生」のような暮らし

2013年1月31日

 2009年~2011年の科研成果報告をまとめました。
 
ファイル 247-1.pdf
 科研成果報告書

 これに関係するアウトプットは、雑誌論文12件(教育工学会全国大会予稿集4本を除く)、学会発表11件、図書3件、ホームページ2件でした。

 我ながら執念深いなぁと思いますが、これだけ出せたのは、私の実践をあらゆる角度から分析してくれている共同研究者、中平勝子さんのおかげです。

 私は18歳の時に浪人していて、しかも入った大学を中退し、再受験したので、国立大学入試も3回も経験。思えば高校入試の頃から40年、ずっと「受験生」のような暮らしをしてきたように思います。

 30代のとても優秀な人を見ると、もう私はダメだなと思うし、いくら研究しても給料が上がるわけではないけど、この「受験生」のような暮らしができる限り、自分はまだ大丈夫と思えるんですよね。

 趣味は海外旅行&洋服&アクセサリー&アンチエイジング、

 そして資料整理です!

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