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 深見友紀子のワーキング・ノートブック(2009~2014)は、2015年3月をもって終了しました。次は、ワーカホリックの私が隙間の時間で取り入れている、オーガニックフード、ヨガ、アンチエイジング医療、化粧品、アクセサリーなどに関する情報をお届けする新しいブログを計画中です。

科研を同時に二つ書いた

 10月31日

 10月は平成25年度科学研究費補助金の申請書づくりに明け暮れた。

 昨年の今頃、今年度、研究休暇を取ることが内定していた私は、科研費の申請が出来なかった。今年はその分も挽回しようと、重複申請ができる、「基盤研究B」と「挑戦的萌芽研究」の両方に出してみることにした。今年のように時間があるときは二度とないと思ったのと、“同時に二つ書ける”自分を確かめたかったのだ。

 だがしばらくすると、その考えは甘いことがわかった。これまで申請してきた「基盤研究C」に比べると、「基盤研究B」は研究計画・方法、業績を記入する欄が1.5倍ある。さらに悪いことに、下書きが出来た時点で、メインパソコンが起動しなくなった。

 こんな時に限って・・・。泣きそうになった。

 「“同時に2つ”はアンタの限界を超えているんだよ」という、意地悪い陰の声が聞こえた。

 だが、その直後、O大学のTさんがリモートアシスタンス機能を使うとパソコンの状態を見ることができると言って来た。

 セーフティモードでパソコンを立ち上げ、遠く700キロ離れたところにいるTさんがいろいろとチェックし、ようやくパソコンは元気になった。

 これって、今話題の「遠隔操作」??

 私はこれまでにもメールサーバーをアタックされたこともあるので、ネットにつないでいる限り「遠隔操作」をされている可能性を警戒してきたが、こんなに合法的に「遠隔操作」できることに驚いた。すでに、大学の情報システムセンターなどでは、このリモートアシスタンス機能を使って、学生の自宅のパソコンなどを修復しているらしい。

 また起動しないかもしれない。
 不安と闘いながら、
 さらに、ドライアイや肩こりに苦しみながら、
 科研(かけん)は書けた(かけた)。

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 これまでの7戦5勝2敗が、9戦7勝2敗、9戦6勝3敗、9戦5勝4敗のいずれになるか。結果発表は来年の4月1日。
 
 採択されたいし、採択されないのはショックであるが、最もショックなのは、研究をしていないために申請書が書けなくなってしまうことなのである。
 
 これまでの私の科学研究費補助金研究
 http://kaken.nii.ac.jp/d/r/10283053 


「この一冊でわかるピアノ実技と楽典【増補版】」念校

 10月25日
 
 きょうは、「この一冊でわかるピアノ実技と楽典【増補版】」の“念校”の日。音楽之友社に行き、印刷所に出す前の最後の確認をしました。

 何度も、しかも著者3名と編集者の目でチェックしたのに、昨日、間違いが数箇所みつかった。本当にヒヤヒヤだ。

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 一つ気になると別の箇所も気になってくるけど、もう今さら、いじれない。音楽の啓蒙書でもこんなにしんどいのだから、一単語、一文が勝負の詩人や小説家はどんなに苦しいだろう。私が文章による表現者を尊敬する理由です。

 全102頁のうち、私が書いたのは50頁。でも今回は、かなりの時間を費やして他の2人の部分に対しても意見を言い、ダメ出しをしました。(こういう時の私の様子を“ふかみんアタック”と言うそうです。)
 音楽之友社がある神楽坂は隣の駅なので、編集者との打ち合わせも専ら私がしましたが、いざ発売されると、他の2人、小林さん、坂本さんの宣伝力って凄い。(私は、意外に自分を売り込むのは下手なんです。)

 というわけで、印税は3分の1ずつ。
 
 11月17日発売です。


私がかつて教えていた大学に解散命令

 10月24日

 私は、創造学園大学の前身、高崎芸術短期大学でエレクトーンを教えていたことがある。大学院を修了した翌月、1991年の4月から、富山大学に赴任する前月、1996年3月まで。その5年間のうち、後半の3年間は週2日(木・金)勤務だったので、木曜日の夜は高崎ワシントンホテルで泊まっていた。

 当時はフリーだったうえに、ミュージック・ラボ改築費のローンを返済していたので、高崎からの帰りは、特急料金の要らない通勤快速に乗っていた。高崎駅ホームの「立ち食いそば」を車内持込容器に入れてもらい、よく電車の中で食べたものである。

 早く帰って自宅で本を読んでも、ゆっくり電車の中で本を読んでも読書時間は同じ。惨めな気持ちにならない範囲で「節約」を決め込んでいた私にとって、ワシントンホテルの朝食バイキングは週1の贅沢だった。

 創造学園大学に解散命令!!
 http://souzou.ac.jp/

 当時から良くない評判はあったが、ちゃんと非常勤講師料をもらっていたし、東京⇔高崎の新幹線代も払われていた。エレクトーン専攻にも一学年30名ほどの学生がいた。(今では創造芸術学部の音楽学科、芸術学科、ソーシャルワーク学部の4学年合わせて220人しか学生がいないらしい。定員割れどころではない状況・・。)

 非常勤とはいえ、なにしろ私が大学教員生活をスタートさせた大学。あの頃、双子の出産で命の危機に瀕したこともあったり、身分も不安定だったけど、いろいろな意味で私の基礎をつくった時期。

 諸行無常だなぁ。
 
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堀越学園3月にも解散命令 文科省が方針
 文部科学省は23日、創造学園大(群馬県高崎市)を運営し、経営が悪化している学校法人「堀越学園」に対し、来年3月にも私立学校法に基づく解散命令を出す方針を固めた。学校運営に必要な資産がなく、財務書類が適正に作成されていないなど違法状態にあり、改善が見込めないと判断した。

 大学4年生が卒業する年度末を待って命令を出す考えで、発令までに1~3年生の転学先確保にめどをつける。25日の大学設置・学校法人審議会の答申を受けて決める。
制度上、行政不服審査法に基づく異議申し立ては認められず、学園は発令後速やかに解散することになる。民事訴訟で命令の是非を争うことはできる。

 文科省は、大学に在籍する約220人について(1)全国の国公私大に受け入れを求める通知を出す(2)転学した学生に緊急奨学金を貸与する―などの支援を進める。


ワンピースは仕事着である

 10月6日

 私の場合、持っている服の85%以上がワンピースです。
 「その洋服、いいですねぇ」と誉められる服にいたっては、ワンピースが100%に近い。

 ワンピースというと「お呼ばれの際の服」というイメージがあるようですが、私は、ワンピースは働く女性にとても向いていると思っています。

 まず、どのインナーが合うかを悩む必要がないし、上下の組み合わせに悩む必要はない。

 こういうことに悩むのは本当に時間が勿体無いです。
 インナーは、襟ぐりの開き方、色など、いろいろな点でなかなか上着と合いにくいから。

 次に、ウェストのラインで上着がスカートからはみ出してきたり、激しく動き回って、スカートの正中線がずれるということもない。

 こういうことが気になっては仕事に集中できません。

 そして、スーツだと国会議員のようになってしまう。
 
 大学教授って、もう少し自由度の高い仕事のはずで、パリッとしている必要はありません。
 
 そして、カーディガンで調整すれば、ワンピースは比較的長い季節着ることができるのも重宝です。
 さらに重宝なものにするための秘訣は、ワンピースを買ったときに、「セットで売っていたの?」と思わせるほどぴったりのアクセサリーを買っておくこと。

 フェミニンなワンピースは、私の気の強さを隠してくれます(笑)。

 この夏買ったワンピースの一つが、写真のワンピースの白。

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 60になっても、70になってもこういうワンピースが似合う人でいたいなぁと思います。
 


ダンナや親の七光りより自分が光るほうが断然ステキ

 10月2日

 京都女子大学のトップページに教員業績データペースがある。

 事務方から何度か「入力してください」と催促されていたのだが、ずっと無視していた。
 だって、既にResearchmapという研究者データペースがあり、私は7月にたくさん入力したばかりだし、自身のページでも業績を公開しているから。同じようなものを幾つも作るなんて、時間のムダだぁ。

 Researchmapの私のページ

 私のオフィシャルページでの業績公開

 しかし、ついに9月28日の夕方に「平成24年10月1日までにすべての教員業績が公開されなければ、本学への補助金が減額されるとの通知が来ております。」というメールが事務方から届いた。
 
 自分がペナルティを課されるのはよいとして、組織全体に迷惑をかけるわけにはいかない。(そう思ったのは私だけでなかったようで、駆け込み入力が相次いだ。)

 時間がない。

 著書競争的資金は、Researchmapのページからコピペ。
 論文もResearchmapのページから2006年以降のものをコピペ。
 学会発表は業績にカウントされない場合が多く、ちゃんと記録していないので、省略。
 といった具合に、まぁ大変いい加減な入力になってしまった。

 ただし、一箇所だけ、思いっきり「気合い」を入れて書いた部分がある。
 学生及び受験生へのメッセージ 「ダンナや親の七光りより自分が光るほうが断然ステキです。」という一文。

 女子大だからこそのメッセージ。同僚の女性教員から誉めてもらった。そして、たま~に入学前にこうしたメッセージを見ていて、入学後に私のファンになってくれる学生がいる。歳が離れていても類は友を呼ぶのである。

 京都女子大の私のページ

 いつも私のオフィシャルページに書いてある業績を最新版としてきたのに、教員業績データペース、Researchmapへと拡散した今、もうぐちゃぐちゃになってしまった。気持ちが悪い。


バグースジャティ滞在その2

 9月29日
 
 バグースジャティ滞在(続)
 
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広い客室 80㎡はあります。

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ヨガルーム

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ウコン健康ドリンクの作り方を教えてくれたスタッフと

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 ここ2、3年、心身のメンテナンス→労働→心身のメンテナンス→労働→の良いサイクルを作ることが私のテーマになってきました。一年の研究休暇の折り返し地点でリフレッシュできたので、来年3月までの半年間、パソコンの電磁波にまみれながら、頑張ります。


バグースジャティ滞在その1

 9月29日

 今年度は研究休暇。
 日々やることに追われている時には感じない不安や迷いが大きくなり、なんだか押しつぶされそうになったので、思い切ってバリ島の「聖地」に行ってきました。

 ウブドの山奥、青々と茂った熱帯雨林に包まれたバグースジャティ。10月まで全日一杯だったのに、ラッキーなことに9/20出発だけが空いていたんです。

 素晴らしいところでした。下のサイトをゆっくりご覧ください。
http://www.bagusjati.com/jp/

 毎朝ヨガをやり、普段ほとんどしないクッキングをし、6種類のエステを受けました。
 17室の客室に対して従業員70名。タオルは漂白していないし、エステの方法も日本とはちょっと違うところがあるけれど、極上のホスピタリティでした。日本人女性スタッフもいるので安心。
 
 日本から近い。時差が1時間。寒がりで乾燥に弱い私に合った気候。リピーターになりそうです。

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オーガニックな食材によるランチ

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ウコン健康ドリンクをつくる

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朝食に日替わりで出る生ジュース

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オーストラリアの人たちとクッキング

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クッキングの成果


長崎~学会参加史上、最高のホテル

9月16日

 学会で長崎へ。ベストウエスタンプレミアホテル長崎に2泊。
 最上階のスカイフロアにランクアップしてもらえたこともあり、国内の学会参加史上、最高のホテルでした!(私がいかに地味か、ということかも。)

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地方の国立大学に来る度に、富山大学時代を思い出す


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 学会のときもたまにリッチなホテルもよいなぁ。どうせ寝るだけだからどこでも構わないと思わないようにしよう。

 長崎に来たというのに、ちゃんぽんも肉まんも食べずに、坂本暁美さんに付き合ってもらって、オーガニックレストランに。いつも体調管理第一です!


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9月15日(土) 9時30分-11時30分 授業設計・実践(1)「学習コンテンツ特性によるピアノ演奏技能向上の質的相違」(○中平 勝子(長岡技術科学大学), 赤羽 美希(東京音楽大学), 深見 友紀子(京都女子大学)) 


9月15日(土)15時30分-18時10分  教科指導におけるICT活用(1)「音楽科における指導者用デジタル教科書の現状と課題」(○坂本 暁美(四天王寺大学), 田中 龍三(大阪教育大学), 深見 友紀子(京都女子大学), 坂本 示洋(四天王寺大学), 堀田 龍也 (玉川大学))


28年ぶりの草津音楽祭

 8月20日

 28年ぶりに草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル(第33回)に行き、事務局長の井阪紘さんとお会いしました。
 
 ▲写真はそれぞれクリックすると拡大します▼

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 私がこの音楽祭でバイトをしたのは藝大3年生(27歳)の夏、第5回。学生バイトの1人に過ぎなかった私のことはすっかり忘れていらっしゃいましたが、日本最初のペンション「綿貫」の中にあるイタリアンレストランで、仲間の方々とディナーをご一緒しました。

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 38歳で日本ビクターを退社してから34年間、CD制作や音楽祭に凄いエネルギーを費やし、ひたすら前向きに進んでいるのは素晴らしいなぁ。

 井阪紘さんのプロフィールはここにあります。
http://www.camerata.co.jp/J/home/f_corp.html

 白根山に登りました。

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 温泉にも浸かりました。

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 体重は48.1キロ。体重は当時と変わらず、25歳の時からずっと48キロ。0.1キロはデジカメの重量です! こういうストイックさの追求に向かっているエネルギーをすべて仕事に向けると良いのかな、とフト思った、2012年夏。


音楽あそび・表現あそびの本、発刊

 8月5日

 私にとって初めての監修本「幼稚園・保育園で人気の 創造性を育む 音楽あそび・表現あそび: 毎日の活動から発表会まで」が出ました。

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 「編集者人生、最悪の『難産』だったわ」と編集者Oさん。ご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした。

 内容は以下をご覧ください。

http://www.ongakunotomo.co.jp/catalog/detail.php?code=312240

 少し「立ち読み」もできます。
http://www.ongakunotomo.co.jp/tatiyomi/312240/_SWF_Window.html
 
 動きや音を伴う音楽実践を文字で表現するのは本当に大変です。
 
 次は、イラストも楽譜も無し、“縦書き・小型版”の「単著」を出したい。私の目標です。