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 深見友紀子のワーキング・ノートブック(2009~2014)は、2015年3月をもって終了しました。次は、ワーカホリックの私が隙間の時間で取り入れている、オーガニックフード、ヨガ、アンチエイジング医療、化粧品、アクセサリーなどに関する情報をお届けする新しいブログを計画中です。

歯科医の卵と弁当を運ぶ女~今は昔

 2014年5月17日

 こんな記事をみつけた。

 「儲かる時代はとうに終わった」赤貧・歯科医の告白・・5人に1人は年収300万円以下


 いまでは、定員割れも珍しくなくなった大学の歯学部もわが世の春を謳歌していた。

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 「東大には歯学部がありません。そのため、(東京医科歯科大学歯学部には)東大合格を蹴って入学してくる学生も毎年何人もいました。最終学年になると大学付属の病院で、実際の患者を相手に実習が行われるのですが、歯科医師のタマゴと顔なじみになれると考えた女子学生が、痛もない歯を抱えて殺到したのです。三段重ねの手作りのお弁当をたずさえていた女性もいました。みんなうれしそうに食べていましたね」(東京医科歯科大学OBの歯科医師・50代)
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 私は4年で東京医科歯科大学歯学部を休学し、同級生が後半年で卒業という、最終学年の10月に中退した。別の国立大学を受験するためには、現在在籍する国立大学を中退しなければならないと言われて、中退願を出しに行ったときに、たくさんの同級生たちと会った。

 「今から大学受験?」と何人かの同級生に言われた。

 その3カ月後、共通一次試験(現在のセンター入試)を受けて出直した私は、かなり長い間、おそらく40代に入る頃まで、遅れてしまった自分の人生を悔やんでいたし、今でも、この記事に描かれている同級生や手作りのお弁当をたずさえていた女性には負けるものかと思っていたりする。

 それにしても、50代のOBの歯科医師のコメントは、歯科医師~男、手作りのお弁当をたずさえている人~女とし、東京医科歯科大学歯学部は男子校かといわんばかりである。実際は当時でも1学年80名のうち12名は女性だったのに・・。50代の男性って、無自覚でこういう書き方をしたり、言ったりするのよね、とため息。
 同期だった女性たちが現在どうしているのかも、ほとんど知らない。
 もう遠い昔のことだ。