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 深見友紀子のワーキング・ノートブック(2009~2014)は、2015年3月をもって終了しました。次は、ワーカホリックの私が隙間の時間で取り入れている、オーガニックフード、ヨガ、アンチエイジング医療、化粧品、アクセサリーなどに関する情報をお届けする新しいブログを計画中です。

夫の給料だけでは一家を支えられない時代

2013年1月10日

 地下鉄に乗っていたら、ドアのガラスに貼ってある東京経済大学の広告が目に留まった。

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 夫の給料だけでは、
 一家を支えられない。
 だから、女子は真剣です。

 世の中、変わったなぁ。
 それにしても、この東京経済大学って女子大?

 30年前、女は25歳を過ぎたら“クリスマスケーキ”と言われた。

 25を過ぎれば、婚活において女は売れ残り。クリスマスケーキも25日を過ぎて売れ残ったものを値引きして売ることとひっかけていた。

 私は25歳のときに大学に入り直して、そうした「一般通念」を無視した。

 当時、公務員や医師などの専門職を除いて、結婚あるいは出産したら退職するというのが「一般通念」だったが、これも私にはあり得ないことだった。そして、女が「あり得ない~」と主張し続けるには、仕事上の実力を見せ続けること、男(パートナー)が女をあまり上回っていないことが必要だった。

 あれから30年、ほとんどの男が女をあまり上回れず、夫の給料だけでは一家を支えられなくなることで、ブレイクスルーするなんて・・・。仕事上の実力を見せ続けなくてもよい時が来るなんて・・・。驚いたなぁ。

 でも、私はへそ曲がりだから、もし今20代だったら、給料で5つぐらい家を支えられる男を探すかも。

 今春社会人になる娘にも、私の家が「犬小屋」に見えるような結婚をしてほしいと思う。なぜなら、主流から外れた方が絶対に楽しいから。


謹賀新年

 2013年1月1日

 謹賀新年。
 今年もどうぞよろしくお願いします。
 
 大学の研究休暇も後3カ月になりました。
 100%有給という恵まれた条件での休暇でしたが、休んでみて気づいたのは、仕事をしていない状態はあまり楽しくないということでした。
 家族が私より忙しくしているのを見ただけで、無性にイライラしました。

 本当です。
 
 今年はワーカホリックに戻り、精神の安定を取り戻したい(笑)。
 京都女子大学の皆さんには、休暇という大きなtakeをいただきましたので、4月からはたくさんのgiveを心がけたいと思います。
 
 
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抗加齢の〈行動〉behavior

 12月31日

 おおみそかの今日もヨガレッスンに出かけました。
 今年は100日以上レッスンに通ったことになります。

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 私はもともと非常に運動神経が悪いので、出来ないポーズも山ほどあるけれど、

 石の上にも3年。

 アンチエイジングドックで計測すると、体のすべての部位で筋肉量・骨量が同世代女性の平均をはるかに超え、基礎代謝量も理想的な数字であることがわかりました。(もちろん体重は不変。)

 まわりの人から「深見さん、実年齢より若く見える」と言われて満足するだけではなく、本当に健康でいたい。そのためには何でもするぞ!という気持ちになっています。

 生活のための「ライスワーク」、

 生きがいのための「ライフワーク」、

 その他にもう1つ、2つのワークを支えるための、抗加齢の〈行動〉behavior、食事×運動×医療×美容×ファッション。

 2013年には抗加齢の〈行動〉behaviorに焦点を絞ったブログを始めたいと思います。楽しみにしていてください。


1年に一度のハウスクリーニング

 12月30日

 1年に一度、ハウスクリーニングを頼む。
 1週間前に「難破船」のようだった空間はご覧の通り。

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 螺旋階段もかなり綺麗になった。
 除湿機は必需品。湿気の多い地下にピアノがあるという劣悪環境に対抗するために、ほぼ一年中フル稼働です。

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 収納物を全部一旦取り出し、床を清掃した1階の物置。
 気持ちいいなぁ。
 自分1人でやったらこれだけでも一日かかってしまう。

 これですっきりした気分で一年を終われる。
 だけど、こういう時に限って、風邪を引くのですよね。

 要注意!


まるで“難破船”のよう

 12月23日

 ミュージック・ラボスタジオでクリスマスピアノパーティを開きました。

 普段はマンツーマンでレッスンしている空間だから、パートを2つに分けたのに、酸欠状態に近い、ぎっしり超満員。まるで“難破船”のようだ。

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 22年前、父の生前贈与で不動産を持つことになったとき、早稲田で部屋を借りてピアノを教えていた私は、同じ早稲田でレッスンができる住宅を探しました。遠くに引越すと生徒を失ってしまうからです。当時、長女の出産でヤマハ音楽教室をクビにされ、収入源の1つを断たれていたので、自宅レッスンの生徒を失うのは死活問題でした。

 もうちょっと広ければなぁと思う時があります。

 でも、お金持ち風のサロンコンサートなんて全く興味ないし、
 不健康なライヴハウスやソリッドな録音スタジオとは違った雰囲気で、
 かつ私が一人で管理できて、
 普段は主に子どものレッスンに使う、という条件ではなかなか良い空間だと思います。

 少し角度を変えるとこんな風に撮れる。

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 この空間のデザインをしたのは、北岡節男さん。
 以下のサイトのinterior、左のインデックスの一番下にミュージック・ラボが出てきます。ミュージック・ラボ以外は、一流ブランドばかりですが、「現存」しているのはうちだけかもです(笑)。
 
 http://www.setsuokitaoka.com/ 


高校同窓会との軋轢

金蘭会東京支部総会 金蘭会東京支部幹事との軋轢


 12月20日

 ピアノの調律師Mさんが定期調律に来た。
 彼女にピアノを調律してもらうようになって26年8カ月が経つ。
 
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 ここ数年、彼女が我が家に来る度に思い出し、悔しさで胸が一杯になってしまう、ある出来事がある。

 経緯をまとめると次のようになる。

 2006年、私の出身高校、大阪府立大手前高校の同窓会、金蘭会東京支部総会を上野精養軒で開くことになった。

 我々の学年(昭和50年卒)に当番幹事がまわってきた。

 余興として、我々の学年のピアニストがソロ演奏することになった。

 これだけならよくある話。

 ところが、上野精養軒の会場のピアノが段(台)の上に置いてあったために、そのピアノを使わないと決めた。演奏者と観客とが同一フロアでなければ一体感を作れないという理由からだったという。

 そして、男性幹事の1人が、ピアノを弾くのは私であるとMさんを騙し、他所からピアノを運ばせた。

 Mさんにしてみれば、「なぜホテルのピアノを使わないのだろう」と思ったらしいが、事情を納得した上での私の選択だと思い込み、その仕事を受けた。

 しかも、費用をかなり値切られたという。

 Mさんが、ピアノを演奏するのは私ではないと知ったのは開催日の3日前。ひどく狼狽していたので、私は幹事代表に抗議をしたが、「会の成功に免じて許してほしい。幹事全員にこのことを周知するから。」と私に言ってきた。

 Mさんにとってその仕事は、20年来の付き合いである私が頼んだのなら引き受けるが、そうでなければ断りたい内容だったに違いない。金蘭会東京支部総会当日、ピアノを搬入し、急いで調律し終わったとき、彼女は泣きながら私に電話をしてきた。よほど辛かったのだと思う(もちろん、私はこの会には出席しなかった)。

 数年後、会には出席していない関西在住の男性同級生から、「幹事が深見さんの悪口を言っていた」ということを聞いた。

 「会の成功に免じて許してほしい」というのは口からの出まかせだったのだ。

 むかついた!!

 金蘭会東京支部総会の準備の終盤になって幹事に加わった2人の男性は仕方がないとしても、“細やかな配慮”を自負していた3人の女性幹事も、この顛末を聞いてさえいないことがわかった。そして、私が知らせたところ、この3人は、ピアニストと、Mさんをだました男性幹事の弁護に終始したのである。
 
 会の数カ月も前から、ピアニストの好物を聞き出して、腹ごしらえのために差し入れするサンドイッチの銘柄を決めていたこの3人。ピアニストの口に入るサンドイッチに気を配れても、仲間の一人が、同窓会に何の関係もない人を傷つけたことには思いを馳せない。

 彼女たちの“細やかな配慮”が、一瞬にして“ままごと”に思えた。

 同窓会との距離は人によって違う。
 一学年約400名のうち、約半分は学年の同窓会にも来ない(卒業して38年も経つと、消息不明者もかなりいる)。
 お膳立てされ、予定が合ったら出席するという人が約30%、120名ほどだと思う。

 以上の人たちに、今回の出来事は関係ない。

 残りの人たち、高校時代の仲間とよく出かけたり、忘年会や新年会を開いている人たち、幹事役に自己実現を重ね合わせる人たち、(卒業してから既に37年が過ぎているのに)facebookの友達のうち高校関係が30~40%以上を占める人たちは、私に対して「友好的な輪をぶち壊す危険な女」という烙印を押しているに違いない。

 前述の男性同級生は、私に対しては、Мさんを騙した男性幹事をけなしておきながら、その幹事とfacebookで友達になっている。中年の仲良しグループのやることは本当に信じられない。

 当時、「リサイタルではなく余興だよ。段(台)の有る無しなんかにこだわるなんて。一体感なんか楽器の響きで作れる。」と私はピアニストに対して憤っていたが、後になって、段(台)の有る無しにこだわっていたのは、ピアニストというよりもむしろ、Mさんを騙した男性幹事であることがわかった。

 これもにわかには信じられない。

 この顛末を聞いた人が、「“ええかっこしい”やから、そういうことが起こるんや」と私に言った。大いに当たっていると思った。

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 ええかっこしいとは『ええ格好(=良い格好)』に、「~する人」という意味にする接尾語として関西方面で使われる『~しい(~しぃ)』を付けたもので、人前で実際よりも良い人を装ったり、格好良く見せようとする人のことをいう。
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 いずれにせよ、深見さんは「友好的な輪をぶち壊す危険な女」。
 世の中の噂話のほとんどがこのようにして広がっていく。  


アマゾンでのランキングの不思議

12月3日

 「この一冊でわかる ピアノ実技と楽典」増補版が発売になった。

 友人のFさんが自身のブログでこの本を紹介してくださった11月21日、アマゾンのランクが、5000位に上昇。

 記念のスクリーンショットをしました。
 
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 アマゾンの在庫の数から判断して、わずか数冊の売上げで5000位まで上がることがわかった。

 アマゾンでのランキングは、一日500冊売れれば1位が取れるらしい。

 自分で一度に大量購入するとどうなるのかな、と以前から気になっていたが、1人で何冊も買っても、ランキングには反映しないそうだ。
 
 長年の疑問が解けた。

 おかげさまで養成校の現場で支持されているこの本。今年度は、私立の保育者養成だけではなく、私の知る限りでも、国立の広島大学で採用していただいている。

 テキストとして採用されると、一度に数十冊、時には100冊以上売れるので有難いのだが、わずか数名でも[カートに入れる]をぽちっとした人の存在がネット越しにわかるのはうれしい。

 それにしても、すでに中古品が一冊出品されている。出品した人は東京都新宿区西早稲田在住。ご近所さんだ。

 この方、定価1,890円より大幅に高く設定している。定価より高い中古品なんて買う人いるのかしら。もしいたら、お目にかかりたいものだ。
 


最も重宝したカーディガンとパンプス

 11月15日

 この一年で、最も重宝したものといえば、1つは、ニットのカーディガン。

 Pridia(プリディア)のデザイナー、浦野雅世さんにつくっていただいた。この世に一つしかないマイ・カーディガン。

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 結局、袖口のビショーは取りやめたので、この写真通りではないのだが・・。

 派手なカーディガンとは対照的に、もう一つは、何の変哲もないウォーキングパンプス。

 2足目を買い、たまたま先月、3足目がみつかったのでまた購入した。同じスーツを7着作って、7年間着ていたと言われるエリックサティのようだなぁ。

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 結構ちゃんとヒ―ルがある。
 このウォーキングパンプスなら、走ることができる。
 一日中歩いても全く疲れない。
 高級なホテルやパーティなどは無理だけど、食事会や学会ならばなんとかOK。

 40代の頃は、同じ人に同じ服で会わないと決めていた。今は、気に入ったものを大切に身に着けようと思うようになった。

 心が平穏になったのだろうか、歳をとったのだろうか。

 おそらくどちらでもなく、こだわる部分が変わったのだと思う。そして、こだわりの「総量」は増え続けている。


久しぶりの大学・・「こどもひろば」に行った

 11月4日

 研究休暇、8ヶ月目。
 
 児童学科主催の「こどもひろば」を見るために京都女子大へ。久しぶりだったので、おおぜいの若い女の子たちに圧倒されました。

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このアーチは牛乳パックで作ってあります。

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 児童学科に赴任した2004年からしばらくの間、私はこの賑やかでほのぼのした環境に慣れなくて、もっと研究したい・・と悩んでいました。

 けれども、振り返ってみると児童学科をフィールドにした著書や論文を出せたし、論文のデータが取れたのも彼女たちのおかげでした。

 賑やかでほのぼのした環境から、たくさんのアイデアをもらいました。

 たとえば、2003年当時、ミュージック・ラボは最年少の生徒が小学校5年生だったのに、今では子どもたちで溢れ、学童クラブのようになりました。知らず知らずの間に、彼女たちのアイデアをミュージック・ラボに応用したのかもしれないと思います。

 おおぜいの若い女の子たちと楽しく話すと、加齢で表情筋が衰えていくのを食い止めることができます。今年、人と話すことが格段に少なく、表情筋の衰えが目立つ私がそう思うのだから、間違いないです。
 
 昨年度の「こどもひろば」の様子。学生の力だけで、低予算でこれだけやれるのは素晴らしい。


男性教員のフェミニスト度を見抜いていた高校時代

 11月3日
 
 親友の眼科医、Мさんと京都・堺町三条で会った。

 2年半ぶりだ。

 彼女と私は高校の同期生だが、高校時代は知らない同士だった。 出会ったのは予備校である。

 2年以上も会えなかったのは、互いに週末は京都にいないことがほとんどなのと、彼女は手術の前夜は「静謐」をキープしたいのと、私も日々忙しく、予定がなかなか合わなかったからだ。

 お酒が飲めるМさんは、外食をすると必ずお酒を飲むので、「静謐」をキープできないし、お腹を壊して、次の日の手術の出来に悪影響が出るのが厭なのらしい。
 お酒をほとんど飲まない私は、外食したほうが家ではコップ一つ洗わず済むので、より「静謐」をキープできる。また、大人になってからというもの、一度も下痢になったことがないので、腹痛など想定外である。
 
 このように、Мさんと私は多くの点で異なるし、日常生活での考え方や仕事での闘い方もおそらく正反対である。

 しかし、今回、思いがけなく共通点を見つけた。

 彼女が医師を目指すようになったのは、高校時代、小松左京の「日本沈没」(1973)を読んで、日本が沈没しても世界のどこかで生きていける職業に就きたいと思ったからだそうだ。
 一方の私は、祖父や父のやってきた商売を継ぐよりも知的な仕事がしたい、できればその仕事で父より儲けたいと思っていた。

 16、17歳の時に、女性とキャリアの話をもっとしたかったなぁ。

 もう一つ、思いがけなく意見が一致したのが、高校時代の男性教員の中で、誰がフェミニストだったかということ。

 一致した答えは、数学のI先生と物理のS先生。

 I先生はわかりやすい方だったけど、物理のS先生がフェミニストであると見抜いていたのは凄い。私並みだぁ。
 
 「物理の美しさを教えてもらった」とМさんは言ったが、物理嫌いの私は何が美しいのか理解できるわけはなかった。

 「彼は独身だったし。」

 それは知っていた。

 藝大に通っていた20代後半、私は、上京したS先生とよく会っていた。わざわざやってきて、私と一対一で会う。フェミニストだという証明である(笑)。

 Мさんと話していると、あっという間に夜が更けてきた。

 40代の後半、Мさんは55歳で引退すると言っていたのだが、「引退しないの?」と尋ねると、「力が落ちていないから、60まではやる」と話した。
 私は、その時も彼女に言ったように「生涯現役」を目指す。

 「生涯現役」~これだけでは絶対にぶれないと思います。