歌うときの姿勢、口の開け方

「歌うときの姿勢が悪いと言われます」

豊かな響きの声にするには、コントロールされた息(これを「息の支え」といいます)が不可欠です。そうした安定した息にするためには、姿勢がとても大切なのです。

まず、立って歌う時の姿勢からチェックしましょう。

前から見た立ち姿勢
横から見た立ち姿勢
  • 足は肩幅位に開くと安定します。片方の足を半歩前に出しても良いでしょう。
  • ひざが曲がらないようにして、身体の重心は少し前ぎみに。
  • 肩や胸に力が入らないように気を付けましょう。

またピアノを弾きながら歌うときは、あまり椅子に深く座りすぎないようにして、また、顎が上がらないように注意しましょう。とくに保育者の場合、子どもの方を向いて弾くことが多いですが、そのときはできるだけ身体ごと向けるようにしましょう。顔だけ横に向くと、喉が閉まって声が出しづらくなり、声を痛める原因になりかねません。立っていても座っていても、リラックスした状態で、見た目に美しい姿勢にしたいものですね。

最後に、口の開け方と顔の表情です。唇を開けすぎたり、閉じすぎたりしていませんか。鏡を見て、上の前歯が全く見えなかったり、反対に歯茎まで見えてしまっているのは、あまり好ましくありません。口の前でなく、中を開けるように心掛けましょう。上の奥歯と下の奥歯を2センチくらい離すようなつもりで、口の奥を縦に開きましょう。

そして、目を見開いて明るい表情にすると、声も明るく通る声になります。また、はっきりと言葉が伝わるようにするための練習として、口をすぼめたり、横に引くような動きをしてみるのもよいでしょう。

口の開け方と顔の表情は、ぜひ鏡を見ながらチェックしてみてください。